マーケティングオートメーションの基礎知識 Vol.02|Blog|株式会社トライム

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マーケティングオートメーションの基礎知識 Vol.02

2022.10.18

Webディレクターのもっちです。

前回の記事ではMAツールの概要と求められる背景についてまとめさせていただきました。

今回はMAツールを導入するメリットや各種ツールの違いなどについてまとめていきたいと思います。

MAを導入するメリット

MAを採用し、MAツールを導入するメリットは何か?
より具体的なメリットに焦点をあててご説明します。

顧客との関係構築によりブランド価値が向上する

まず、顧客との関係構築による、ブランド価値の向上が挙げられます。

マスメディアが情報の中心だった時代には、CMが売上アップやブランディングにおいて重要でしたが、現代では、マス向け情報だけでなく、チャネルを自由自在に使いこなして、自分にとって重要な情報を選別しています。

そこで重要なのは、パーソナライズされた情報の発信です。
MAツールを導入すれば、パーソナライズされた情報発信が可能になります。
人手では対応不可能な規模の見込顧客に対して1 to 1コミュニケーションを実践し、ニーズをいち早く察知して情報提供やフォローができるのが、MAの強みです。

「自分だけに提供される」「今の自分に最適な」情報を提供し、高いエンゲージメントを醸成することで、企業や製品やサービスの、ブランド価値の向上に貢献します。

マーケティングプロセスの可視化により収益が向上する

マーケティング活動が可視化され、収益向上が期待できます。その理由を順次ご説明します。

・優先度の高い見込顧客の判別により営業生産性が高まる

営業生産性を高めるためには、すべての見込顧客に手厚く対応するのではなく、購入意欲が高まっている見込顧客に集中し、受注率を向上させる必要があります。
MAツールを導入し、マーケティング活動が可視化されると、購入意向に応じて見込顧客の優先度を判断することが可能です。

・新規獲得に依存しない収益プロセスが構築できる

リードジェネレーション(見込顧客の新規獲得)において、すぐに案件化できる可能性を持つ見込顧客はおよそ10%であり、65%はすぐ検討する必要性を感じていません。
リードナーチャリング(見込顧客の育成)なしでは、いずれ購買や受注の可能性がある見込顧客との関係性を維持できず、取りこぼすことになりかねません。

MAツールではリードナーチャリングだけでなく、失注した見込顧客のリサイクル、さらにはCRM/SFAツールとの連携によって既存顧客に対するアップセルやクロスセルに向けたマーケティング施策を行い、新規獲得に頼らない売上アップを実現することができます。

・マーケティング業務が効率化できる

チャネルが多様化、複雑化したデジタル時代の顧客一人ひとりの意識と行動を、人手で把握することは非常に困難です。
今、マーケターに必要なことは、MAツールをはじめとするマーケティングテクノロジーの導入によってルーティンワークを効率化し、得られた時間でより生産的で価値のあるマーケティング活動に取り組むことにほかなりません。

マーケティング施策の効果が証明できる

マーケティング施策の効果の証明も、間接的に収益向上に貢献します。

人々のチャネルの多様化は、マーケターにとって自分たちの貢献度を会社に証明することも困難にしています。
顧客と自社の製品やサービスとの接点やタイミング、購買局面などが複雑化したことで、第三者から見てマーケティング施策の効果が判断しづらいのです。
そのわかりづらさが営業部門からマーケティング部門への不信につながるなど、組織への悪影響も及ぼしかねません。

MAツールを導入すると、個々の見込顧客の行動履歴が視覚化され、スコアリングされた購入意欲の上昇や、受注率アップとマーケティング施策との関連性も、分析とレポーティングによって証明されます。
また、施策の効果が見えることで、予算の最適配分にもつながります。

他部門との連携が強化できる

マーケティング部門と他部門との連携強化も、MAツールを導入する大きなメリットのひとつです。

逆にMAツールをマーケティング部門だけの活用で完結していては、そのメリットも見込顧客の獲得と送客にとどまってしまいます。
営業によって成約した既存顧客にも継続的にアプローチし、優良顧客の母数を増やし、個々の顧客のLTV(顧客生涯価値)を高めていくためには、営業部門をはじめ、他部門との連携が欠かせません。

・マーケティングが送客する見込顧客の質が向上する

マーケティングが営業に送客する見込顧客の質は、両部門の関係性にも影響を与えます。

例えば、マーケティング部門は「マーケティングコストをかけて獲得した見込顧客を渡しても、営業の対応が弱い」と感じているのに、営業部門は「マーケティングが確度の高い見込顧客を送ってこない」と考えていることはないでしょうか。

MAツールを導入すれば、スコアとステージによって受注確度の高さが可視化され、根拠にもとづいた送客ができます。
確度の高い見込顧客を送客することで、マーケティング部門への信頼を高めることが可能となります。

・CRM/SFA統合機能により部門間の連携がスムーズになる

マーケティング部門と営業部門が互いに連携を図るには、システム上の連携も重要です。
マーケティングが使用するMAツールと、営業で使用するCRM/SFAツールを連携させることで、顧客情報が紐づけられると、営業は担当顧客の情報を成約前にさかのぼって閲覧することができ、マーケターも成約後の顧客情報を継続して把握することができます。

また、「この顧客に対し、誰が何をしているか」といった対応履歴を共有することができるので、部門間の連携がとりやすくなります。

MAツールとCRMツールやSFAツールの違い

MAツールは、マーケティング施策を自動化、省力化することで、効率的に見込顧客の獲得から育成までを行い、営業担当が見込顧客を既存顧客化するうえで非常に効果的です。
そのため、主にマーケティング部門で活用されています。

一方、隣接する業務領域を受け持つツールとして、顧客管理に特化したCRMツールや営業支援を目的としたSFAツールなどが存在します。
MAとこれらのツールの違いについて理解しておきましょう。

CRMツールとMAツールの違い

CRMツールは、顧客情報を管理し、自社の従業員やサービスとの接点を記録するアプリケーションです。主に、下記の情報が記録されます。

<CRMツールが主に記録する情報>
・顧客の属性情報(名前、住所、電話番号、メールアドレス等)
・顧客との接触情報(購買した製品やサービスの情報、会員登録情報)
・自社の担当者の対応履歴や収集した情報(営業の訪問履歴、コールセンターの対応履歴等)

こうした顧客に関する情報が担当者ごとにバラバラに管理されていると、活用の幅が限られてしまいます。

そこで、CRMツールで顧客情報を一元管理し、必要な部署や従業員に共有することで、顧客満足度やLTVの向上、効率的なオペレーションの実現などに役立てます。

MAツールも顧客情報を管理するため、CRMツールと重複する部分がありますが、異なる特性を持っています。
CRMツールは顧客の属性データを蓄積し、管理することに特化している一方で、MAツールは人的な活動をサポートし、効率化することに特長があります。
また、既存顧客だけでなく、潜在顧客、見込顧客もすべて管理できる、というのが大きな特長です。
またMAツールは、顧客の行動情報を収集し、自動化された施策の実施や社内アラートの配信などを行うことで、営業の前段階から後段階まで幅広く活用されます。

SFAツールとMAツールの違い

SFAは営業活動の支援を目的とした概念およびシステムで、CRMの一部として扱うこともあります。主に、下記のような機能を持っています。

<SFAツールの主な機能>
・顧客情報管理(企業名、部門名、役職等)
・営業活動管理(活動記録、To Do、スケジュール、ファイル共有)
・データ管理(レポート機能、ダッシュボード機能による売上、商談、活動の可視化)

各営業担当の顧客に対する営業活動や進捗状況、商談の内容、売上情報などを記録し、顧客とのミスコミュニケーションを防ぐほか、上司やメンバーと共有することで業務分担や支援、顧客へのアプローチ漏れを防止、といったことができます。
また、SFAにトップセールスの営業活動を学習させることで、次にとるべき最適なアクションを提示するなど、ほかの営業担当のサポートにも活用可能です。

MAとの関係性でいえば、MAによるマーケティング活動を通じて購入意欲を高めた見込顧客に対し、営業担当がアプローチをかける段階でSFAに営業活動を記録し、案件化をサポートしていく役割分担となります。

MAが効果を発揮するビジネス

MAが効果を発揮するビジネスは、顧客の購入検討期間が長い商材や、顧客が時間をかけて商品やサービスについて調べる必要がある商材、といった定説がありました。

単価が低く、購入検討期間が短い商品やサービスでは、MAの利点である顧客ニーズを育成する必然性が、相対的に低いことが多いため、のようです。
そこで、B2Bビジネス全般と、B2Cビジネスの中でも不動産のような高額商材、教育サービスや化粧品など継続利用が想定される商材、スポーツなどファンづくりが重要なサービスが、MAに向きやすい、と解釈されがちです。

しかし、最近では低単価な商材のB2Cでも、MAの活用が進んでいます。
ただ、メールの一斉大量配信で構わない場合などには、低単価B2Cビジネスに特化した機能限定型MAツールもありますので、自社のビジネスモデルに合う最適なツールを選ぶことが重要です。

MAと相性が良いマーケティング施策

MAと相性が良いマーケティング施策として、コンテンツマーケティングが挙げられます。

コンテンツマーケティングとは、見込顧客が関心を持つであろうコンテンツを制作し、コンテンツを通じて顧客との関係を構築しながら、商品やサービスに目を向けてもらうためのマーケティング戦略です。

続いては、コンテンツマーケティングの特長や、MAと相性が良い理由について説明します。

コンテンツマーケティングのメリット

コンテンツを活用したマーケティング手法には、大きく分けて3つのメリットがあります。

・より多くの見込顧客にアプローチすることができる

製品やサービスを直接訴求するコンテンツでは、既にその製品やサービスに関心を持っている段階でなければ、情報を受け入れてもらえません。
そのため、コンテンツマーケティングでは、見込顧客の関心に寄り添った情報を提供することがしばしば行われます。
そうすることで、まだ自社製品に関心がない潜在層も含めて、より幅広い顧客にリーチすることができます。

・匿名ではなく、実名化された見込顧客を獲得しやすい

個人情報の入力を条件に情報提供する仕組みと組み合わせてコンテンツを提供することで、匿名の見込顧客を、直接アプローチ可能な実名化された見込顧客に変えることができます。
取得した個人情報をもとにメールマーケティングを展開するなど、マーケティング活動の幅を広げることが可能です。
そのためには、ダウンロードコンテンツやウェビナーなど、個人情報を入力してでも見たいと思ってもらえるコンテンツを用意しましょう。

・購買プロセスに合わせた情報提供ができる

コンテンツマーケティングは、リードジェネレーションだけでなく、見込顧客の購入意欲を高めるリードナーチャリングにも効果を発揮します。
見込顧客の関心の度合いや、比較検討の進捗状況に合わせたコンテンツをそれぞれ用意しておき、タイムリーに提供することができれば、見込顧客の購買プロセスを前に進めることができます。

MAツールの導入でコンテンツマーケティングが進化する

MAツールを導入することで、コンテンツマーケティングを、さらに効率化することができます。
その理由は下記の3点です。

・コンテンツの効果検証や改善がスムーズになる

展開するコンテンツの量やチャネルが増えるほど、効果の確認は煩雑になります。
MAツールを導入すると、どのコンテンツがどのような効果を上げているのか、容易に確認することができます。
効果検証がスムーズになることで、改善策の企画や実行の速度も向上します。

・コンテンツの効果を高めるフォームやランディングページが簡単に作れる

コンテンツをより多くの顧客に認知させるには、魅力的なランディングページの制作が効果的です。
MAツールには、ランディングページをマーケターが簡単に制作できる機能が用意されています。
効果検証によって打ち出し方をスピーディーに改善し、洗練させていくことができます。

また、MAツールにはフォームの作成機能も用意されています。
ダウンロードコンテンツの取得やセミナー申し込みの際の入力フォームは、欲張って多くの情報を得ようとしたことが離脱の原因になることもあります。
そのため、MAツールによる効果検証と併せて、MAツールからフォームの設定を変えられることは、大きなメリットとなるでしょう。

・購買プロセスに合わせた情報提供ができる

コンテンツマーケティングのメリットとして、購買プロセスに合わせた情報提供ができることを先に説明しました。
コンテンツを最適な見込顧客にタイムリーに提供するためには、MAツールの活用が効果的です。

見込顧客ごとの属性、行動、興味関心の度合いを把握することで、最適なコンテンツをメール、web広告、営業担当からの電話など、最適な方法で提供できます。

まとめ

さて、今回の記事はいかがでしたでしょうか?
今回はMAツールを導入するメリットや他ツールとの違い、効果を発揮するビジネスや施策についてまとめさせていただきました。

次回は、MAツールの活用方法や成功事例などについてまとめていきたいと思います。
ではまた次回のブログでお会いしましょう!

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