国別Webデザイン比較:海外のWebデザイン傾向から日本向けに有効なUIを調査してみた!|Labo|株式会社トライム
国別Webデザイン比較:海外のWebデザイン傾向から日本向けに有効なUIを調査してみた!
2024.03.19
私たちはWeb制作会社として、新たなデザイン法則や最適なUIを日々検討しています。
今回、日本人が最も活用しやすいデザインはなにか、という点を海外のWebサイトと比較することで、最適なUIの追求を行ってみました。
この記事では、海外サイトのデザインやUIを調査しながら、同時に日本人向けのデザイン傾向がどのようなものかを深堀りしていきたいと思います。
Amazon
まずはAmazonを国別に比較してみました。
言わずと知れた約17ヶ国にて運営されている世界最大規模のECサイトです。
今回比較を行った内容はTOPページから商品詳細ページまでの導線経路の違いです。SP端末でTOPページに設置されているカテゴリメニューから、スニーカーの商品詳細ページにたどり着くまでに、国別にレイアウトの差は存在するのかを調べてみました。
注意点として、TOPページの要素はユーザーがログインしているかどうか、シーズン等によっても異なると考えられるため、あくまで検証タイミングでの要素の比較です。
日本
日本サイトでは、TOPページから商品詳細ページまで3クリックで到達することができました。
ユーザーが自分の興味のあるカテゴリを選択し、徐々に絞り込んでいくUIとなっています。
中国
中国サイトも日本サイトと同様の構成ですが、商品詳細ページに到達するまでは4クリック必要となりました。
中国ではECサイト競争が苛烈で、アリババ系列の天猫(Tmall)や中国第2位のシェアを持つ京東(JD.com)などが存在しています。その影響でしょうか、他国に比べてサムネイルやボタンのサイズが小さめであったり、且つ画像を多様する傾向があるなど他国に比べてデザイン的な差異が多いのが特徴です。
米国
米国サイトのTOPページには、日中に存在していたカテゴリメニューのようなものが存在しませんでした。基本的にユーザーごとに最適化された形の特集エリアが並ぶ形です。そのため、セール情報などを経由せずにカテゴリメニューから商品詳細ページに到達するにはハンバーガーメニューを経由する必要があり、5クリック必要でした。
フランス
フランスサイトでも米国サイトと同様にTOPページ上のカテゴリメニューは存在していませんでした。実際に、商品詳細ページに到達するまでに必要な導線は上記キャプチャの通り、4クリックです。
ファッションTOPページでは小カテゴリの絞り込みが可能なため、米国サイトよりもクリック数を抑えることに成功しています。また、ハンバーガーメニューは日本や中国に近い構成で米国のように膨大な項目は存在しない形になっていました。
総括
絞り込みの形式や導線の差異としては、日・中と米・フランスでのTOP導線の有無が一番大きな違いと思われます。特に米国サイトではハンバーガーメニューの項目自体が非常に多い点が他国と比べて特徴的でした。このことから、欧米ユーザー、とくに米国でのWebサイトの利用法として、検索やメニューなどで自ら探していくのが一般的なのかもしれません。
他、デザイン観点で見ると日本・アメリカ・フランスの3サイトでは大きな差はありませんでしたが、中国サイトのみ独自のデザインになっている点が目を引きました。前述の通り、中国ではECサイトの競争が苛烈なため、デザイン面での工夫・試行錯誤が行われていると考えられます。
NIKE
次に、米国の多国籍スポーツブランドであるNIKEのブランドECを比較してみます。
多くの国にローカライズしたサイトが存在していますが、その中で日本・韓国・中国・米国・フランスの5ヶ国を検証しました。
並べてみると、日本サイトの情報量の多さが目に入ります。
他国サイトはサムネイルと見出しを中心としたレイアウトですが、日本サイトはそれに加えて文字情報が圧倒的に多いことが比較画像から伺えます。実際に計測データを見ないと確実なことは言えませんが、海外のユーザーよりも日本ユーザーのほうが画像だけでなく、文字情報も重要とする傾向があるのかもしれません。
また、中国サイトのみ、他国と利用画像が大きく異なるのも気になる点です。推測にはなりますが、原因としてローカライズの影響があると考えられます。利用できる画像が文化や習慣によって制限がある、という点も国際的なサイトを運営する際には念頭に置く必要があるようです。
ユニクロ
最後に日本発のファストファッションブランドであるユニクロの商品一覧ページを比較してみました。
比較すると、細かい点ですがアジア圏と米英サイトで下記のような相違点を見つけることができました。
- ロゴの大きさがちがう
- 検索アイコンなどのラインの太さや形状
- パンくずなど細かいUIの違い
- 商品画像箇所のハートアイコン、プラスアイコンの大きさなど
大元の日本サイトのレギュレーションには沿っていない印象ですが、欧米のユーザーに配慮して最適化した結果なのではないかと考えられます。UIに特化したユニクロのグローバルサイトならではの細かい配慮と見ることができるのではないでしょうか。
また、日本以外のすべての国でピックアップ商品エリアがページ上部に存在していて、日本サイトでは特集記事へのリンクが存在していました。外国サイトでは単純にページ回遊性を高める効果を狙っていると思われ、そして日本の場合はその回遊先を記事とすることで、より豊富な情報をユーザーに伝える意図があると考えられます。
まとめ
今回の調査からは、国別に様々な事情があり、それぞれに最適化してWebデザインが作成されていることが伺えました。
越境ECやグローバルサイトを制作する際にも、日本サイトのまま翻訳しても効果が薄く、今回調査したサイトのようにそれぞれの国に配慮・特化したデザイン作成が必要となります。トライムでは最適なデザインを検討し、サイトやLP構築のお手伝いをさせていただきますので、お気軽にご相談ください!
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