徹底検討!リモートワークのノウハウをまとめてみた!

新型コロナウィルスの対策である自粛要請の影響で、様々な企業でリモートワークが導入されています。
私たちトライムも4月からリモートワークを導入し、ほとんどの社員が自宅で業務を行いました。
この記事では、実際にリモートワークを開始して感じたメリット・デメリットや、リモートワークに併せて導入したツールやルール。さらにこれから改善していきたい点などをまとめます。

リモートワークを実際に行ってみた総評

リモートワークについて、トライムの社員各位へとアンケートを行いました。(12名回答)
結果は下記のグラフのような形になり、やや不便さを感じている人もいますが、全体的には快適に仕事ができているようです。

また、コミュケーション面については下記の結果となりました。

現段階では、半数以上がコミュケーション面でも問題ないと捉えているようです。
一部の問題があると感じた人の意見は、一人での仕事に寂しさを感じる、あるいは簡単な連絡にはチャットのみだと逆に手間がかかる、というものが多く、新人教育などのつきっきりでサポートが必要な場面でどのような対応を行うのかが不安という意見もありました。

これらの各意見は個人の慣れに任せるのではなく、リモートワークを続ける以上はルールを決めて明確に解決する必要があるでしょう。

最後に、同じオフィスにいないことによって、MTGの頻度が増えたかどうかを確認しました。

半数以上が「変わらない」と答えており、対面の機会が失われた中でもチャットツールなどの活用で問題なく仕事ができていることが伺えます。

これまでをまとめると、 大半の人は細かい問題はあるものの全体的にこれまでと変わらずに仕事ができていることがわかります。そして一部の人は業務面の内外でのコミュニケーションの不安を感じていて、リモートワークを続ける上では改善が必須だと感じました。

メリット

では、実際にリモートワークを行うことでどのようなメリットが生まれているのでしょうか。
実際に体験して感じたことや、社内から出てきた意見をまとめました。

  • 通勤時間がなくなる
  • 身支度の簡易化
  • 業務に集中できる(個人差あり)
  • 時間の調整がしやすい
  • 昼休みに仮眠をとったり、洗濯などの家事ができる
  • 会議室の空きを気にしなくても良い

全体的に、個人が自分の時間を有効に活用できるという形でメリットが生まれているようです。
朝の時間にゆとりがあることで、業務外の生活に変化が起こっていることがわかります。
また、ネットなどで会議時間が短くなるという意見を目にしますが、トライムではそこまで変化はないようでした。

デメリット

逆にデメリットはどのようなものがあるのでしょうか。
こちらも体験して感じたことと、社内の意見をまとめました。

  • VPN・通信環境などインフラの不調・不具合に弱い
  • 気持ちやモチベーションの維持が難しい
  • 全体のチャットで決まった人しか発言しない
  • 会社内でどのような案件を受けていて、進捗がどうなのかがわかりづらい
  • 新人教育やサポート、チームメンバーの作業量等、朝礼やタスク管理だけでは見えない部分が多い
  • 緊急時の連携や納品時の対応などへの不安

既に述べた通り、コミュニケーション面に対する不安自体はそこまで大きくないのですが、具体的に挙げてもらったデメリットを見るとコミュニケーションに由来するものがいくつかあります。
新人教育の場面では、MTGツールとは別にいつでも新人⇔教育係の間で声がけできる環境を用意する、というように実際の問題ごとに細かくルールを制定することが必須であると感じます。

向いている/向いていない企業

トライムでは4月からリモートワークをなし崩し的に導入しましたが、大きい問題も発生せずスムーズに各自対応できている印象です。
そもそも、トライムには下記のような条件が揃っていました。

  • コミュニケーションの方法としてチャットツールを以前から活用していた
  • 作業指示などをBacklogといったツールを利用して言語化する習慣がある
  • 多様なクラウドツールの活用に慣れている
  • ハードの準備ができれば業務自体は家庭でも行える(効率はまた別)

上記で示したツールについては、リモートワークになってからこれまで以上に有効活用できていると感じます。
また、Web制作はPCとネット環境等のインフラ面さえ整っていれば、最低限の業務は行えてしまう業種です。その点もリモートワークには向いていると言えるでしょう。

また、開始する時に会社の上層部が比較的柔軟に動いてくれたことも大きいと考えています。
リモートワークの実施にあたっては、電車通勤している社員は強制的に、徒歩で通勤している社員は任意での実施という形でしたが、在宅作業するにあたっての問題の洗い出しや補助の方法など、開始の際に上層部の方々が色々動いてくれました。

上記までの各点から逆説的にリモートワークに向いていない(導入障壁が高い)条件を洗い出してみます。

  • チャットツールを利用したコミュニケーションの文化がない
  • セキュリティ面などから社外でのファイルの共有などに制限がある(クラウドストレージを導入できない)
  • 業務にあたり特殊な(一般的でない)ハードの活用が必要
  • 新しい仕組みが導入されるまでに複数の承認が必要で時間がかかる会社

また、当然ですが接客業のように対面での業務を前提とした業種ではリモートワークは導入できません。
このように業種として難しいケースも存在していますが、IT系の多くの企業ではリモートワークの実施は不可能ではないという認識です。

リモートワークをスムーズにするツールの活用

続けて、リモートワークをスムーズに行うために活用しているツールや、調べていてリモートワークと親和性が高いのでは?と思ったツールを紹介します。

Slack

Slackはビジネス用のチャットツールで、トライムではGoogle Hangoutsから乗り換えて導入しました。
新型コロナウィルスの影響が現れる前から使用していて、導入からは2年ほどが経過しています。

恐らく、リモートワークになって一番活躍しているツールはなにかと聞かれれば、トライムではSlackだといえます。
各社員がチャットでのコミュニケーションに慣れており、Slackを中心とする形で業務が不足なく行えていることを根拠とします。
日々使用する中で、特に私が便利と感じる機能は下記の2つです。

  • チャンネル機能
  • ビデオ通話機能

それぞれを簡単に掘り下げてみましょう。

チャンネル機能

チャンネル機能は、部署、チーム、案件、クライアントなど、様々なシチュエーション別にチャットルームを作成できる機能です。最近のアップデートで、このチャンネルを複数個まとめてセクションという形でグルーピングできるようになり、非常に使い勝手がよくなりました。

また、トライムでは業務レベルのチーム単位のチャンネルとは別に、雑談や趣味用のチャンネルも自由に作成されています。この部分が更に活性化してコミュニケーションの元になれば良いと感じています。

ビデオ通話機能

Zoomを始めとしたオンラインミーティングツールもリモートワークを行う上では必須のツールです。
しかし、トライムでは社内の会議はSlackのビデオ通話機能を利用することが多いです。

社内でミーティング専用ツールを使用していない理由は、ツールの数が増えることにより、通常業務が煩雑になることを防ぐためです。Slackならチャット画面から別のツールを選ぶ必要もなくスムーズに通話を行えるという点を評価し、社内での通話用としてビデオ通話機能を活用しています。

ただ、Slackのビデオ通話機能はやや不安定であり、専用のオンラインミーティングツールに比べると性能的に見劣りします。ZoomやHangouts meetsといったツールとの連携が可能であるため、必要に応じてそれらのツールを導入する、ということを視野に入れるのもいいかもしれません。

また、Microsoft TeamsやChatWorkといった他のチャットツールも評価が高く、これらを導入することでも同様の運用が可能でしょう。

Slack 公式サイト
Microsoft Teams 公式サイト
ChatWork 公式サイト

Backlog

Backlogは、タスク管理を目的としたファイル共有も可能なコラボレーションツールです。

プロジェクトのタスクをチケット単位で管理することができ、直感的なデザインで使うことができます。
細分化したタスクの進捗状況をガントチャートで視覚的に確認することができ、「処理済み」「対応中」といったようにタスクの進行状況をひと目で確認できる仕様になっています。そのため、Backlogを確認することである程度プロジェクト全体の進捗を把握することができます。

こちらも新型コロナウィルスの影響が出る前からトライムでは活用しており、チームでプロジェクトを推進する上では必須といえるツールです。

リモートワークの開始にあたっては、前述のSlackとこのBacklogの両ツールが遠隔地での複数人コラボレーションに向いている仕様、デザインであったことが非常に大きかったのではないかと考えています。

Backlog 公式サイト

Trello

Trelloとは、ふせんのようなカードをドラッグ&ドロップで操作することで、タスクを直感的・視覚的に管理できるツールです。トライムではプロジェクト推進にはBacklogを使用しているのですが、より細かいタスク管理が可能な点から過去に大規模なプロジェクトで活用したことがありました。

Trelloではボードという単位でプロジェクト別のカードを管理することができます。
リモートワークを開始してからはこのボードを複数用意し、チームごとのMTG用や個人の対応タスクの視覚化を目的として活用をはじめました。

Trello公式サイト : 使い方を見る

上記参考画像のように各カードを一覧で確認できるため、個人のタスクの管理や把握という活用方法でも非常に使い勝手がよいツールです。

Trello 公式サイト

Dropbox

Dropboxは手軽に利用することが可能なオンラインストレージサービスです。

オフィスに出社していた時は、イントラネット内にファイルサーバーを設置し、データ共有を行っていました。
しかし、社外からアクセスする際に、セキュリティ上の都合でVPNを経由する必要があり、容量が重いファイルの送受信に多くの時間がかかってしまっていました。
また、VPNへとアクセスが集中することによって、社内ネット自体が遅くなる現象も発生しており、全体の作業効率低下の回避のためにDropboxを導入しました。

使い始めてから短い時間しか経っていませんが、Office製品やGmailとの連携、PSDなどのデータのプレビューが可能であるなど、ただのオンラインストレージと一言では片付けられない、とても便利なツールだと感じています。
クラウドストレージサービスを探している人にはとてもおすすめできるサービスです。

Dropbox 公式サイト

Browserstack

Browserstackは、PCやスマートフォンなどのデバイスの様々なブラウザの仮想環境をクラウド上で提供してくれるサービスです。

トライムはWeb制作会社であるため、様々な端末でブラウザテストを行う環境が必須です。
しかし、リモートワークになったことで社内にあった検証端末の利用ができなくなり、このような実際の機種に近い挙動を行うサービスを見つけることが急務でした。

そうして様々なサービスを検討するなかで、対応ブラウザの数、UIの良さ、キャプチャや検証機能などの便利な機能の数々、、、といった点を評価し、Browserstackを導入しました。

Browserstack : テストブラウザ選択画面

Internet Explorer などの様々なブラウザや、複数のOSバージョンのスマートフォン端末の検証が一つのツールで行えるという点は非常に魅力的です。
現在は手動テストの活用のみですが、自動テストの設定を行うことも可能であり、Web制作会社であれば導入を検討してみるのは良いのではないでしょうか。

Browserstack 公式サイト

03plus

トライムでは常に1人以上が社内にいる状態が続いているため、リモートワーク向けの電話対応ツールといったものは導入していません。
ですが、電話対応を行う社員が偏ってしまう、あるいは誰もオフィスにいない状況が起こりえる、ということを考えた際にやはりツールの導入などで改善できるのではと考え、利用できそうなツールがないか調査し、 03plusというサービスを発見しました。

03plusは、スマートフォンにアプリをダウンロードすることで市外局番の発着信ができるようになるサービスです。
いくつか機能があるのですが、登録した固定電話へ着信があった際に、03plus番号へと転送されて、アプリを登録している各社員全員へと通知が入る、という機能が非常にリモートワーク向きです。

活用方法

上記の設定では、オフィスで働いているときと同様に各社員に平等に通知が入り、保留や他の人へと取次を行うことも可能です。
当然、アプリからの発信も可能なため、社内の固定電話と同様に活用することが可能です。

今後必要に応じて上部へと提言したいサービスの一つであるといえます。

03plus 公式サイト

リモートワークを円滑に行うためのルール制定

次は、リモートワークをスムーズに行うためのルールや仕組みについてまとめてみたいと思います。
全てのルールをトライムで導入しているわけではありませんが、アイデアとしてあがっているものも実際に導入したらどうなるのかを含めて検討してみたいと思います。

朝礼

トライムでは全社的な朝礼は行っていません。
ただ、チーム単位で毎日実施しているチームもあり、当日のスケジュールやタスクの共有・確認を行っています。
実務的な連携の面で、チーム単位の定期的な顔合わせは何気ない情報や価値観の共有にもつながるため有益なものと考えています。

また、個人的にですが、モチベーションの維持や組織への所属意識の維持という視点からみた際に、リモートワークを行う上での(頻繁ではない)全体MTGはわりと重要になるのではないかなと思っています。

業務報告

業務報告はSlackを利用して実施されているルールです。
完全リモートワークで業務を行っていると、自分以外の各社員の仕事の様子が全く見えなくなります。
チームリーダーや、同じ案件を分担しているメンバーなどから業務の様子が見えずに進捗が把握できないことは、なにかあった際に問題となる可能性があります。それを防ぐために、各個人が一日の終わりに当日対応した業務内容を簡単に報告しています。

このルールはリモートワーク以前から実施されていたルールですが、リモートワークになって更に業務の姿が見えづらくなったことで、報告内容の追加など、改善する余地があるかなとも思っています。

新人教育

新人を育成する際には、業務を行うための技術的な面と、目的や背景などの理解といった意識的な面の両点からのサポートが必要になります。

リモートワークの場合は常に会話が出来る状況ではないことが、補佐を行う上でのネックになる点です。
回避策として、常時接続を行えるツールなどを活用して、質問や何気ない会話を障害なく行えるようにすることが重要であると考えます。なるべく教育係からはサポートしやすい、新人からは質問等が行いやすい環境を作ることが重要でしょう。

トライムでは、現状定まったツールや育成方法などはありませんが、リモートワークでも対応出来る環境作りはこの先大事になってくると思います。

インフラ・ネット環境面での会社からの支援

今回のリモートワークは緊急自体宣言の影響もあり、否応なしに各業界でスタートしました。
トライムも入念に準備してから始まったわけではないため、開始にあたっては会社側でいくつか対応が必要でした。

当然ですが、各家庭によって作業環境にはばらつきがあるため、作業効率にも差が生じる可能性があります(他の要因も絡む点ですが)。トライムではリモートワーク開始の際に、ディスプレイなど必要な社員の自宅まで送付するといった対応を行いました。

このようにリモートワークを実施するうえでは、会社からのサポートは必須になる部分があります。今後は入社の段階でリモートワークを選択する、という社員も出てくるかもしれません。その際は的確にサポートがおこなえる組織になれば良いなと思います。

リモートワークの今後

最後に、トライムの今後のリモートワークの体制についてまとめてみます。
まず、仕組みとしては「どのような形になるかは未定だが、制度としては継続されるだろう」という状況です。
今回の一件で世間的に浸透したことが大きく、実際に大きい問題も起こらなかったことが大きいようです。
このあたりの制度については、方針が決まった段階で追記したいと思います。

また、ネットなどでよく見かける、オフィスを継続するか否かという点について。
トライムではオフィス解約という流れにはなっていません。
業務上、オフィスでの業務の方が効率がいいという声もあり、状況に応じては出社が必要になる社員も存在することが原因です。ただ、固定の座席をなくし自由席を用意する、というように複数の働き方を想定した形でオフィスの在り方を変えるということはあるかもしれません。

まとめ

以上、ここまででリモートワークで学んだことやルール、仕組みをまとめてみました。
なし崩し的に始まったリモートワークですが、 これからも在り方を検討しながら徐々に変化していく制度だと考えています。 様々な形の働き方を想定することで最善の形を選んでいくことができれば最善だと思います。

またノウハウなどが溜まったら改めて記事として発表したいと思います。